医療の現場でも、自宅でも、患者様は医療過誤のリスクにさらされています。米国医学研究所(IOM)による画期的な研究の結果が『To Err is Human: Building a Safer Healthcare System(医療過誤は人災:より安全な医療システムの構築を』と題する論文にまとめられています。この論文の概算によると、米国内では、多様な医療過誤が原因となって毎年9万8千人もの尊い人命が失われています。
- 7千人は投薬に関する過誤が原因で亡くなっています。
- 2001年に米国医療研究・品質調査機構(AHRQ)から発表された調査結果によると、薬物有害事象により健康を害する人や命を落とす人の数は毎年77万人を超えています。さらに、これらの健康被害の多くは、薬物誤用の発生件数を減らすことで防止可能なものでした。
- Batesらの研究によると、病院の全入院患者の12パーセントは、薬物有害事象(ADE)または潜在的なADEにさらされています。ADEとは、薬物に関連する医療介入が原因となって生じる健康被害です。これらのADEのうち、1.8パーセントは防止可能です。
病院内の薬物使用プロセスには、以下の4つのステージがあります:
- 処方 (患者に投与すべき薬剤、投与の時期、および投与量を医師が指示します。)
- 転記 (薬局システムにオーダーが入力されます)
- 調剤 (指定された薬剤が薬局から病棟に配給されます。)
- 投与 (看護師が患者に薬剤を投与します。これが最後のステージです。)
薬剤使用プロセスでは、上記4つのステージのいずれにおいてもミスが発生する可能性があります。処方、転記、調剤の各ステージで生じたミスの多くは、患者に薬剤を投与する前に阻止されます。しかし、Leapeが行った画期的な研究では、投与ステージで発生したミスのほとんどが阻止されないため、防止可能なADEと潜在的なADEのうち51パーセントは投与ステージでのミスが占めていることが判明しています。このことに基づき、ホスピーラでは薬物投与に活動の焦点を絞っています。
ADEのリスク軽減を目指す専門家たちの間では、院内の薬物使用プロセス中に発生する可能性のあるミスがいくつかのタイプに分類されています。
そのうち、最も発生頻度が高いのは、「投与量違い」と「薬剤違い」の2つのタイプのミスです。これらが全体の39パーセントを占めています。
薬剤投与においては、5つの「正しい(right)」を守る必要があります:
- 正しい薬剤
- 正しい投与量
- 正しい患者
- 正しい時間
- 正しい投与経路
薬剤、投与量、患者、時間、経路の5項目について間違いがないことを確認すれば、薬物誤用をベッドサイドで阻止してADEの発生を防止することができます。医療従事者が上記5つの「正しい」を確認し、薬物誤用を減らすのを支援するために、バーコードに対応した投薬管理システムが開発されています。
ホスピーラでは、病院内における薬物誤用の軽減と患者様の安全性向上を支援するために、すべての注射剤と静脈注射用溶液の容器にバーコードを付けています。さらに、ホスピーラの輸液用機器のいくつかにも、バーコード読み取り技術が組み込まれています。